音楽のチカラ

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地震の数時間後、曇った空にスカイツリーがやたらくっきり見え、
その上を黒い雲が、西から東へ流れていったことを覚えています。
今日の空は薄曇りです。
ちょこっと青空と、たまに太陽。

昨夜放送されたドキュメンタリー「3月11日のマーラー」を観ました。
震災当日の夜、すみだトリフォニーホールで決行された、
新日本フィルハーモニーのコンサート。
団員の中には東北出身だったり親戚がいたりする中で、
こんな日にやっていいのか、
聴きに行っていいのかと悩む人達を追っていました。
別の番組で観たことですが、
指揮者の佐渡裕さんは「こんな時に、音楽家は無力だ」と、
さだまさしさんに泣きながら電話をしたそうです。
多くの音楽家が同じ思いを持ったことでしょう。

インタビューに答えた団員の言葉が、印象に残っています。
寝室で音を絞って観ていて、きっちり言葉を追えなかったけど、
こんな内容でした。
「音楽の力というのは、悲しみに凍えた心に、
 ふっと息を吹きかけてあげるようなものなのかもしれない。」

去年の3月11日以来しばらく、公共広告機構以外のCMが消え、
ニュース番組の緊迫した映像・音が繰り返されました。
そんな中約1週間後に、休止していたNHK朝の連続テレビ小説が再開。
そのテーマ曲を聴いた途端、ふっと涙がこみ上げてきました。
正直言ってあのドラマ、脇を固める役者さんだけが楽しみであまり好きじゃなかったし、
テーマ曲は嫌いじゃなかったけどあの演奏家の音、好きじゃなかったのです。
でも、ものすごく温かく感じました。
まるで日が差し込んできたみたいに。

そんな風に感じたことを思い出した、昨晩の言葉です。
私は音楽業界ではもう、末端にいるような人だけど、
小さいチカラでも音楽を届けていきたいと強く思います。

息子が生まれて母になって、もうじき1年。
震災当時より今の方が、報道の映像を見て胸が引き絞られるようです。
肉親を亡くした方々の悲しみは終わりません。
少しでも、温かい気持ちになれる時間が増えますように。
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by katze-moco | 2012-03-11 11:56 | 私のこと | Comments(0)